はじめに
セイコーのダイバーズウォッチといえば、「サムライ」「モンスター」「ボーイ」など数多くの人気シリーズがありますが、その中でも一際ファンが多いのが「タートル」シリーズではないでしょうか。
今回紹介するSRP789は、2016年に発売された“復刻タートル”の中の一つで、赤と黒のベゼルが印象的なモデルです。現在はすでに生産終了していますが、中古市場ではまれに入手可能です。根強い人気を誇っています。
SRP789とは?

SRP789は、1970年代の名機「6309-7040(通称オリジナル・タートル)」をベースに復刻されたモデルです。
型番の“SRP”からもわかる通り、セイコーのミドルレンジ自動巻き機構「Cal. 4R36」を搭載しています。手巻き・秒針停止機能も備え、日常使いでも扱いやすいスペックです。
デザインの特徴:赤×黒ベゼルの存在感

SRP789の最大の特徴は、やはりこの赤と黒のツートンベゼル。いわゆる「コーク」配色で、他のダイバーズとはひと味違う印象を与えます。
文字盤はマットな黒で視認性が高く、針とインデックスのルミブライトも十分な輝きを放ちます。暗闇でも頼れるのは、まさにセイコーダイバーの真骨頂です。
しかし、つくづく思うのは、このデザインを最初に「コーク」と呼んだ方は天才ですね。
着け心地とサイズ感

45mmというスペックだけを見ると大きく感じます。特に最近は小さな文字盤のモデルが人気ですしね。
でも着用してみると、ケースの丸み(=タートルの由来)のおかげで、意外と手首にフィットします。
ラグが短めに設計されているため、手首が細めの人でも違和感なく着けられると思います。
実際、僕は腕は華奢な方ですが、着用してみると見た目の迫力よりも軽快な印象を受けます。
ムーブメント「4R36」の実力

Cal.4R36は、セイコーが長年培ってきた信頼の自社ムーブメント。
日差は+25〜−15秒程度とされていますが、個体によってはさらに精度の良いものもあるようですね。メンテナンス性も高いようで、末永く使える安心感があります。
手巻きとハック(秒針停止)機能を備えているため、機械式初心者にもおすすめです。
他モデルとの比較
同時期に発売された復刻タートルには、以下のような兄弟モデルがあります。
• SRP777:黒ベゼル・黒文字盤(もっともオーソドックス)
• SRP775:金差し・黒ベゼルで高級感あり
• SRP773:青ベゼル・青文字盤で爽やか
• SRP789:赤×黒ベゼルでスポーティ
その中でもSRP789は、特に個性的なカラーリングで「定番では物足りない」という人向けですかね。
実際に使ってみて感じたこと

購入から8年使ってみて感じるのは、「とにかくタフで使いやすい」ということ。
僕は時計を丁寧に扱うほうなので、ぶつけたりするようなことはしませんが、雨の日でも気にせず使える安心感があります。
手洗い時ににも気にせずジャブジャブやってます。
また、デザイン的にカジュアルにもアウトドアにも合わせやすく、オンオフ問わず活躍してくれます。
スーツには、ちょっと合わないかもしれませんが、ジャケパンくらいなら合わせちゃいます。
まとめ:今こそ手に入れたい“復刻タートル”

SRP789はすでに生産終了していますが、今でも中古市場で見つけることができます(ごく稀にですが…)。
この価格帯で(といってもだいぶん高騰してはいますが…)、ここまで完成度の高い自動巻きダイバーズはなかなかありません。
赤×黒のベゼルに一目惚れしたなら、間違いなく「買い」の一本です。
こんな人におすすめ
• 機械式ダイバーズの入門機を探している人
• 人と被らないセイコーを探している人
• タフで長く使える時計が欲しい人
新品で入手したい方はSRPE93k1という手も…
そんなSRP789ですが、残念ながら非常に入手困難です。
代わりといってはなんですが現在はSRPE93k1というモデルが新品で入手可能です。
筆者も密かに狙っています。

